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【源氏物語あらすじ解説】朝顔の君:藤壺の死を乗り越えた光源氏の恋の原動力|めっちゃ!源氏物語

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【動画概要】
『源氏物語』では100種類以上もの植物が登場します。今回の「朝顔」は、光源氏との交渉を持ちながらも一度も関係を持たず、独身を貫き通した「朝顔の君」の呼称でもあります。現代でも夏の風物詩として愛されている朝顔の花言葉は「淡い恋」。人の心のうつろいと愛の非永遠性の象徴としてこの帖では描かれています。そしてこの「うつろい」は、藤壺の死を光源氏が乗り越えていくという「うつろい」。また紫上と光源氏との関係性の「うつろい」にも派生していきます。『源氏物語』のテーマのひとつである愛のうつろいが、この帖では多く描かれているのです。

【語句解説】
・薄雲(うすぐも)
…薄くたなびいている雲。白いベール状で、薄く陰影のない雲であり、空の広い範囲を覆うことが多い。巻層雲の俗称。

・朝顔の君(あさがおのきみ)
…光源氏の叔父である桃園式部卿宮の娘。若い頃から光源氏に言い寄られるも、朱雀帝即位時に賀茂斎院となる。父の死後、斎院を退いて桃園邸にこもっていた。朝顔と同居する叔母女五の宮の見舞いにかこつけ光源氏は頻繁に桃園邸を訪ね、紫の上を不安にさせる。

・朱雀帝(すざくてい)
…桐壺帝の第一皇子、光源氏の異母兄。母は右大臣勢力の弘徽殿大后。眼病がきっかけで退位し、今は朱雀院(上皇)となっている。

・六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)
…光源氏の愛人の一人で、七歳年上。御息所とは帝の妃をさす言葉だが、彼女は亡き皇太子の妃、つまり未亡人であった。プライドが高く激しい気性の持ち主で、生霊となって夕顔や葵上を呪い殺したとされる。

・夕顔(ゆうがお)
…五条の夕顔の咲く屋敷に住まう中流階級の女性。17歳の光源氏は身分を隠し素性を明かさないその女性と関係をもつ。はかなげな彼女に源氏はのめりこんでいくが、光源氏との密会中、物の怪にとり殺される。実は頭中将の元愛人で、一人娘(玉鬘)をもうけている。

・桃園式部卿宮(ももぞのしきぶきょうのみや)
…光源氏の父・桐壺帝の同腹の弟。桃園邸に住むことからその名前がつく。この宮が亡くなった後、先帝の皇子であり紫上の父である兵部卿宮が式部卿宮と呼ばれることになるため、それと区別して桃園式部卿宮と呼ばれる。

・女房(にょうぼう)
…高貴な人にお仕えする女官。

・車争い(くるまあらそい)
…『源氏物語』第9帖「葵」の巻で、葵祭の前日、賀茂斎院の御禊の行列にお供として加わる光源氏をひと目見ようと女車が押し寄せる中、葵上と六条御息所との間に壮絶な場所取り争いが起こる。この事件で六条御息所は屈辱的な目に遭い、恨みと嫉妬で生き霊に変貌する。

・女車(おんなぐるま)
…貴族の乗る竹や檜の薄板を貼った牛車を網代(あじろ)車という。 その中でも女性がその網代車に乗る場合、簾の下に掛けている絹を女性しか使わないような色のものに替え、簾の下から衣装の裾を垂らして乗車する。

・葵上(あおいのうえ)
……光源氏の最初の正妻。源氏との間に長子・夕霧をもうける。この名は後世の読者がつけた便宜上の名前で、彼女が主役級の扱いを受ける第9帖「葵」帖から取られている。

・賢木(さかき)
…『源氏物語』第10帖の巻名。神に捧げる植物である「榊」のこと。巻名は、光源氏が六条御息所に贈った和歌「神垣はしるしの杉もなきものをいかにまがへて折れるさかきぞ」によるもので、光源氏の父・桐壺院の崩御に伴う斎宮・斎院の交代が描かれる。

・斎宮(さいぐう・いつきのみや)
…天皇に代わって伊勢神宮の天照大神に仕えるために選ばれた、未婚の皇族女性(内親王)のこと。斎王とも。

・斎院(さいいん)
…賀茂斎院、または賀茂斎王とも。京都の賀茂神社(現在の上賀茂神社・下鴨神社)に代々奉仕した女性のこと。伊勢神宮に仕えた斎宮(伊勢斎王)と同様、天皇家の未婚女性(内親王)の中から選ばれた。

・弘徽殿女御・弘徽殿大后(こきでんのにょうご・こきでんのおおきさい)
……時の右大臣(のちの太政大臣)の娘で、桐壺帝の最初の妃。朱雀帝の母。後宮で最も格の高い弘徽殿で権勢を誇ったが、桐壺帝の寵愛を桐壺更衣に奪われたことで、更衣の死後も忘れ形見である光源氏を激しく憎んでいた。

・藤壺女院(ふじつぼのにょいん)
…桐壺院の妃で、光源氏の初恋の女性。桐壺更衣にそっくりの美貌として桐壺帝に見初められ、14歳で入内。桐壺院死後、出家し女院となっている。

・紫の方・紫上(むらさきのかた・むらさきのうえ)
……北山で祖母の尼君に育てられていた若紫を光源氏が見出し、藤壺とうり二つの容姿に惹かれ、さらに藤壺の姪であることを知り執着を持つ。祖母の死後、父・兵部卿宮に引き取られるはずであった若紫を略取し、自邸の二条院において理想の女性に育てる。後に光源氏の妻となって紫の上(※本動画では紫の方)と呼ばれる。源氏の正妻格として扱われるが、当時の結婚形態からすると正式な北の方とは言えない。

・五の宮・女五の宮(ごのみや・おんなごのみや)
…桐壺帝の異母妹。光源氏の叔母。桃園式部卿宮の同腹の妹で、朝顔の君にとっても叔母にあたる。晩年は桃園邸に住まう。

・兵部卿宮(ひょうぶきょうのみや)
…藤壺の兄で、若紫の父。先帝の御子なので皇族としての地位は高い。ちなみに若紫の母は兵部卿宮の妾だったため、母亡き後も、若紫は祖母(尼君)と暮らしていた。桃園式部卿宮の死後、式部卿宮と呼ばれるようになる。

#朝顔 #源氏物語 #めっちゃ!源氏物語

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