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【平安時代の和歌】隠し題:物の名・折り句・沓冠 |めっちゃ!源氏物語

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「隠し題」は、和歌の中にある特定の言葉を隠す技法です。
「隠し題」には「物の名」「折り句」「「沓冠」などに分けられます。
【動画以外の例】
例えば、『拾遺和歌集』に収録された壬生忠岑(みぶのただみね)の和歌:
「山河は 木の葉流れず 浅き瀬を せけば淵とぞ 秋はなるらん」
は、「物の名」の事例です。
わかりにくい場合は、すべて平仮名にしてみると見つけやすくなりますね。
これは、「山川は」の「は」から、「木の葉」、「流れ」の「な」までで、
「はきのはな」、つまり「萩の花」という物の名が隠されているんです。
また、
「あしひきの 山立ち離れ ゆく雲の 宿りさだめぬ 世にこそありけれ」
という和歌の中には、「山立ち離れ」の「たちはな」の中に、
「橘(たちばな)」という花の名が隠されています。


【語句解説】

・隠し題(かくしだい)
…和歌・連歌・俳諧で、題の詞 (ことば:キーワード) を表面に出さないで句の中に詠み込むこと。

・物名(もののな・ぶつめい)
…歌の意味内容とは関わりなく、事物の名を詠みこむ、言葉遊びの一種。広くは隠し題とも呼ばれる。

・古今和歌集(こきんわかしゅう)
…平安時代前期の歌集。全二十巻。醍醐天皇の命令により編纂され、905年(延喜5年)に奏上され、最初の勅撰和歌集として位置づけられる。

・藤原敏行(ふじわらのとしゆき)
…?〜901年。平安時代前期の貴族・歌人・書家。藤原南家巨勢麻呂流、陸奥出羽按察使・藤原富士麻呂の長男。官位は従四位上・右兵衛督。三十六歌仙の一人。

・詞書(ことばがき)
…和歌や俳句の前書きとして、その作品の動機・主題・成立事情などを記したもの。

・拾遺和歌集(しゅういわかしゅう)
…『古今和歌集』『後撰和歌集』に次ぐ第三番目の勅撰和歌集。一条天皇の代である1005年、花山院の勅命により編纂されたといわれる。

・壬生忠岑(みぶのただみね)
…860〜920年。平安時代前期の歌人。三十六歌仙の一人。

・折り句(おりく)
…ある一つの文章や詩の中に、別の意味を持つ言葉を織り込む言葉遊びの一種。句頭を利用したものがほとんどである。

・伊勢物語(いせものがたり)
…平安前期の日本最古の歌物語。作者不詳。主人公の名は明記されていないが、平安時代初期に実在した貴族である在原業平がモデルであるとされる。主人公の恋愛を中心とする一代記的物語。

・在原業平(ありわらのなりひら)
…825〜880年。平安時代初期から前期にかけての貴族・歌人。平城天皇の孫。阿保親王の五男。官位は従四位上・蔵人頭・右近衛権中将。六歌仙及び三十六歌仙の一人。別称の在五中将は在原氏の五男であったことによる。

・千載和歌集(せんざいわかしゅう)
…平安時代末期に編纂された勅撰和歌集。全二十巻。『詞花和歌集』の後、『新古今和歌集』の前に撰集され、勅撰和歌集の第七番目に当たる。

・沓冠(くつかむり)
…意味のある10文字の語句を各句の初めと終わりに1字ずつ詠み込んだもの。

・栄花物語(えいがものがたり)
…平安時代の歴史物語。仮名による編年体の物語風史書。『栄華物語』・『世継物語』とも表現される。

・村上天皇(むらかみてんのう)
…946〜967年。第62代天皇。第60代醍醐天皇の第十四皇子。母は藤原基経女中宮穏子。第61代朱雀天皇の同母弟。関白藤原忠平の死後、関白を置かず親政を行った。その治世は「天暦の治」といわれた。

・中宮・藤原安子(ちゅうぐう・ふじわらのあんし)
…927~964年。平安時代中期、村上天皇の妃。藤原師輔(もろすけ)の娘。母は藤原経邦の娘盛子。

・兼好法師(けんこうほうし)
…鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての官人・遁世者・歌人・随筆家。日本三大随筆の1つとされる『徒然草』の作者。卜部兼好(うらべかねよし)とも。「和歌四天王」の一人。

・頓阿法師(とんあほうし)
…1289〜1372年。鎌倉時代後期から南北朝時代の僧・歌人。「和歌四天王」の一人。

#源氏物語 #隠し題 #めっちゃ!源氏物語

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